国宝御影堂落慶Great repair of Mieidō

2011年12月25日

元祖大師御遷座式を奉修しました

尊像をお拭いすることにより知らず知らずのうちに作った心の中の罪を除き、清らかな心で新年を迎える御身拭式が厳修された平成23年12月25日、法然上人御影を集会堂にお遷しする御遷座式が併せて執り行われました。
当日は寒々とした曇り空にもかかわらず、全国からおよそ2,000人の参拝者が国宝・御影堂に集い、外縁からお参りする姿も見られました。
午後1時から奉修された御身拭式では、木魚念仏が響きわたる中、伊藤唯眞御門跡猊下や大本山御法主台下が御手ずから香で清めた真新しい羽二重の布で御影を拭われました。

 

引き続き行われた御遷座式では、知恩院僧侶により御影が蓮台(れんだい)に乗せられ、平成の大修理を終えた集会堂に御遷座されました。
御影が御遷座されるのは、1960(昭和35)年、御影堂の宮殿(くうでん)が修復された時以来、およそ50年ぶりのことです。

 

 

 

 

100人あまりの行僧をはじめ参拝者が手を合わせて見守る中、蓮台に乗られた御影は満堂の御影堂の広縁を廻り、阿弥陀堂で阿弥陀さまに御遷座をご報告した後、洒浄(しゃじょう)を終えた集会堂の新しい宮殿に安置されました。
集会堂では、あらためて元祖法然上人御影に向かい参拝者全員でお念仏が称えられました。
厳粛な雰囲気の中、浄土宗のみ教えをお示しくださった法然上人への報恩感謝を各々に感じられたようでした。

 

 

 

このたびの御遷座式は、平成24年1月より本格的に着工される国宝・御影堂平成の大修理にともなうもので、屋根の葺き替えや小屋組みの修理などが完了する平成33年までの間、これまで御影堂で行われていた法要などは集会堂で執り行われることになります。