10月末。外壁が張り上げられ御影堂の素屋根が完成しました。
銀色シートの中で外壁が張られています。
(2012年10月6日撮影)完成!この中に御影堂が。
(2012年11月6日撮影)
壁面は木造建築物と馴染むよう茶色、屋根はいぶし瓦の色を模したねずみ色です。
がっしりとした佇まいですね。
素屋根は修理中の御影堂を雨風から保護し、作業の足場とするために設置される「仮の屋根」。修理完了後には取り除いてしまうものですが、大切な御影堂を守るため、約1年をかけて鉄骨を用いた頑丈な素屋根が造られました。
では、素屋根の中の御影堂はどうなっているのでしょうか?11月6日、出来上がった素屋根の中に入れていただきました。 御影堂を間近に見るのは、御忌法要で修理現場がお休みになっていた4月23日以来です。
素屋根は4階建て。階段をのぼって一番上へ行くと・・・・。
どどーん。御影堂の南西側です。堂々たる大屋根がすぐそばに!
これから始まる瓦降ろし作業のため、素屋根内部では着々と準備が進められています。
広々とした屋根の片隅で、京都府文化財保護課の技師さんが瓦を見て回っていらっしゃいました。(上の写真、右側に写っていらっしゃいます)。御影堂の瓦についている刻印を調べているのだそうです。
刻印は瓦が製造された年代などを知る手掛かりとなるので、刻印を調べることで御影堂建立以降に行われてきた修理工事の歴史が分かります。
瓦の枚数は9万枚。気が遠くなるような作業ですが、「直す」は勿論、「調べる」ことへも入念な気配りがなされているのですね。
御影堂屋根の南側、東西にいらっしゃる天人様(左:南西、右:南東)