野地板が取り外され御影堂屋根の骨組みが見えてきました。8月から屋根の骨組みを形成する野垂木を取り外す作業が始まり8月下旬には全ての撤去が終わりました。現在は使用できる野垂木と修理が必要なものに分類したり野垂木に書かれた墨書の調査をしているところです。
野垂木が取り外されたあと軒にのびる数本の太い大きな木材が見えてきました。雨の多い日本では軒を伸ばす必要があり、そうすると重みで軒が垂れ下がる問題がでてきます。この太い木材は桔木(はねぎ)と呼ばれテコの原理を利用して軒先を持ち上げる部材です。部材の素材は靭性(材料の粘り強さ)のある松やヒノキが使われています。
野垂木を取り外した御影堂の屋根
桔木はテコの原理で軒先を持ち上げています
取り外した野垂木を1つ1つ調べています