国宝御影堂落慶Great repair of Mieidō

2014年1月

御影堂の瓦製作

日本最大の瓦生産量を誇る三州瓦の生産地愛知県高浜市。昨年の10月中旬より御影堂屋根の平瓦もここで作られています。瓦作りに使われている陶土は高浜市近辺で産出した15~20種類の土を配合しています。ベルトコンベアーで運ばれた陶土が機械でこねられ決められたサイズに切り分けられて荒地を作ります。

  • ベルトコンベアーで運ばれる陶土

  • 御影堂瓦のサイズに切られていきます。

荒地作りができた瓦

荒地作りのできた瓦は1枚1枚プレス機にかけて成形され、また裏面には製作年号も刻印されていきます。成形のできた瓦は焼くときの銀色ののりをよくするため、瓦の表面を磨き整えます。普通整えるのは表面のみの作業ですが、御影堂の瓦は瓦志納の方々のお名前を墨書するために裏面を整える作業もおこないます。 成形のできた瓦を約1週間乾燥させて窯入れとなります。

  • 1枚1枚プレスしていきます。

  • プレスした後、形を整えます。

成形作業後約1週間乾燥させます。

1度に窯に入る瓦は約300~400個で、窯に入れる時には変形しないように立てて入れます。点火するとまず水分を蒸発させるために13時間かけ470℃にします。そこから17時間かけて1130℃まで温度を上げて2時間焼き締めます。火を止めて数時間冷却して910℃になったところで銀色の瓦にするため生ガスと炭酸ガスを入れ、さらに36時間冷却します。窯入れから窯出しまで4日間かけて御影堂の瓦が完成します。

  • 窯には300~400枚の瓦を入れます。

  • 窯入れから4日後に窯出しです。

見事な御影堂の瓦ができました!