平成23年から半解体修理が続いている国宝御影堂。修理工事は順調に進み、2月20日に上棟式が古式に則って執り行われました。僧侶や檀信徒、工事関係者など約230人が参列しました。
上棟式は、棟上(むねあげ)ともいい、通常は柱・梁・小屋などの基本構造が完成した際に行い、完成後も建物が無事であるよう願う儀式です。家屋の新築の際にも上棟式が行われますが、近年では儀式というよりも工事関係者へのねぎらい、ふるまいの意味が大きくなっており、古式に則った上棟式はなかなか見られなくなりました。
今回の御影堂上棟式では、四方洒水(しほうしゃすい)・散華(さんか)により場内を清めたのちに法要がつとめられ、続いて曳綱(ひきつな)の儀と槌打(つちうち)の儀が行われ、お念仏の根本道場が永遠に栄えるように祈願いたしました。

御影堂の四方にて洒水・散華

伊藤唯眞御門跡猊下が表白を読み上げ、御影堂上棟を祝う

曳綱(ひきつな)の儀

槌打(つちうち)の儀で大棟上で棟木を打ちつける